【ヒカセン、家を買う】第1話「ラベンダー畑でつかまえて」
それは日曜日の朝の出来事だった。
前日夜更かしをしていたのにもかかわらず
何故か早起きしてしまった僕は
少し気怠げだった...。
早すぎて出かけるわけにもいかないから
すぐにエオルゼアに帰った。
二度寝をする選択肢もあったのだけれど
結果的にこの選択肢が
運命の出会いをもたらすことになる。
ここ最近週末になるとゴブレットビュートのSサイズハウスを
売りに出すパーティ募集が出ていた。
しかしこの日は違った。
そう
ラベンダーベッドSサイズだった。
慌てて募集主にTellを飛ばす。
「おはようございます。募集を見たのですが場所を見てみたいので
今からお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「はい どうぞ^^」
すぐにラベンダーベッドに向かった。
指定された番地へと向かうと見慣れた光景が目に飛び込んでくる。
緩やかな坂道を登り
若草商店街を抜けてすぐに建っている家。
一人のララフェルが待っていた。
この場所は僕がエオルゼアを初めて間もない頃
なかよくしていただいたフレさんの
FCハウジングが立っていた場所。
見た瞬間に買うことを決意した。
「ここ買います!!!」
着くなり買うと言われて募集主もびっくりした様子。
「本当にいいんですか?」
「すごく気に入りました!!!」
「ありがとうございます!屋根の上に登ると
とっても眺めがいいんですよ〜^^」
知っていた。
屋根の上からの景色を僕は知っていた。
よく登った。
勝手にだったけどよく登ったのだ。
今日はログインしてないな。
ログインしないのかな?
そんなことを考えながら
こっそり屋根の上に登って
ボーッと景色を眺めた。
思い出の場所だった。
久しぶりに
屋根に登ってみる景色は
滲んで見えなかった。
涙が溢れていた。
だけどここで問題が発生した。
募集主さんにお金を払った後
システムから土地を購入しないといけない。
勘違いしていた...orz
約200万ギル足りない...。
ぴかぷんは考えた...。
そしてひらめいた。
「お金少し足りないので予約させてもらえませんか?
一週間で200万ギル稼いできます!!!」
「わかりました!待ってますね^^」
なんて優しい家主さんだろうか!!!
そして
別れの挨拶を済ませたその刹那
ぴかぷんは走り出したのだった...!!!
この物語は
一人の光の戦士が
思い出の土地に自分の家を買うまでの物語
になるはずだ。